印刷用語集
あ
アートボード | Adobe Illustratorの作業ウィンドウで、実線で囲まれている領域の事。印刷可能なアートワークを配置出来るエリア全体を意味する。また、作業ウィンドウの内部で、アートボードの外側の部分はスクラッチエリアと呼ばれる。 |
アウトライン フォント |
文字の形状をその輪郭線により定義されたフォント。出力の際には輪郭線より文字を型どり、その内側を塗りつぶす事で文字を表現する。 |
厚紙 | 厚さ0.15~0.23mmの、こしの強いかたい板紙の総称。 |
アート紙 | コート紙の一種で、高級印刷用に多く使用される。 |
アートポスト | はがき用のアート紙であり、坪量250g/平方メートル程度の厚紙。主に絵はがきや私製はがき等に使われる。 |
アニリン印刷 | フレキソ印刷の事。初期にアニリン系染料をアルコールに溶かしたインキで印刷したのでアニリン印刷と称した。 |
アフタータック | 印刷終了後、ある時間の経過の後でも強い圧力を加えると印刷面に粘着性が残っている事が認められる状態。 |
網掛け | 印刷物で網階調を再現するため、写真等の連続階調を大小の網点に変換する作業。製版カメラやスキャナーで分解された連続階調のあるモノクロ画像に網目のついたフィルムを掛け合わせ撮影する事で、連続階調が網階調に変換される。 |
網点 | 網ネガ、網ポジ、網凸版およびその印刷物に表される点。点の大小により原稿の濃淡を表す。 |
アルファ チャンネル |
Adobe Photoshopでは、1つの画像をRGBモードなら赤、緑、青の3つに、CMYKモードならシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4つに分解して、それぞれのチャンネルごとに操作する事が出来る。マスクの作成等の目的で選択範囲情報を持つ補助的なチャンネルを作成する事が可能で、これをアルファチャンネルと呼ぶ。 |
アンシャープ マスク |
印刷用にスキャニングされた画像に対して施される処理で、細部のコントラストを調整して、輪郭をよりシャープにする。Adobe Photoshopにも同様の機能がある。 |
安全インキ | 小切手、証券、紙幣等の改ざん、偽造防止を目的として用いられるインキ。 |
安全紙 | 紙幣や有価証券等の偽造変造の防止を目的とする紙。 |
アンチエイリアス | 文字や図形の輪郭線をジャギー(ギザギザ)になるのを目立たなくするための機能。ドットとドットの間を中間色で埋め、線が滑らかに表示させる事が出来る。 |
い
板紙 | 厚さ0.3mm以上または坪量100g/平方メートル以上のいずれかにはいる紙で、比較的かたく、腰が強い。ダンボール原紙、黄板紙、白板紙、チップボール、色板紙、建材原紙等がある。 |
色合わせ | 指定色の見本に合わせてインキを作る事。普通、見本の主体色を判断しこの主体色のインキを中心に他の色のインキを混ぜて作る。 |
色浮き | 画像中のある部分に、別の色が多く感じられて本来の色でないと思われるときに使う。 |
色温度 | 黒体から放射される光のスペクトル分布は、温度が高くなるにつれて、暗い赤から青白へと段階的に変化する。色の変化をこのような物体の温度と関連づけた指標が色温度であり、ケルビン(K)という単位で表される。最近のパソコン用モニターでは色温度の切り替えが出来るようになっているものが多く、DTPの作業では主に6,500Kや5,000Kが使われる。 |
色校正 | 色指定した部分がその通り印刷されているか確認、チェックする作業。写真等が正しい色や調子で再現されるような製版がなされているか、校正機等で行うのが一般的。 |
色指定 | 文字、イラスト、図形等に着色を行う場合の指定。割付け指定紙上の着色を行う部分に引き出し線でCMYKの各網%を明記する。または各インキメーカーで作成されている色見本帳を添付して指定が行われるのが一般的。 |
色分解 | カラーのイメージを、それを構成している色の要素に分ける事。カラー印刷では、通常CMYKの4色それぞれに版を作るため、オリジナルのイメージをこの4つの色に分解する必要がある。特色(スポットカラー)を使用している場合は、さらに版の数も増える事になる。 |
色分かれ | 顔料が複数種混合されたインキにおいて、インキ表面に一種類の顔料が浮いて異なった色が現れる状態。顔料の比重の差。分散度の差があるインキの内部対流現象によって起こる。 |
インキの裏回り | スクリーン印刷において、不良の原因となる現象の一つ。インキがスクリーン版の画線部周囲ににじみ出す現象。 |
インクジェット プリンター |
細いノズルからカラーインクを紙に吹き付けて印刷を行なう方式のプリンターの事。比較的低価格ながら近年ではクオリティも向上しており、コンシューマー向けの製品でも、専用紙を使えば本物の写真に近い品質のカラー印刷が可能。 |
インディア ペーパー |
辞書、聖書等に使用される20~30g/平方メートルの薄葉紙。不透明で、しなやかさをもつ事が要求される。 |
う
ウエイト | 書体の太さの事。フォント名にはウエイトを表す言葉が含まれている事が多い。 同じ系統のデザインで太さが違うフォントには、フォント名の後に、ライト(L)、レギュラー(R)、ミディアム(M)、ボールド(B)、エクストラボールド(EB)等のウエイト名が表記される。また、ウエイトは「W3」「W5」「W9」のように数値で表される場合もある。 |
ウェット印刷 | 多色刷印刷機において、2色以上を連続的に印刷する際に、1色印刷した直後、まだそのインキが乾かないうちに、次の色を刷り重ねる印刷の事。 |
ウェルダー加工 | 熱可塑性樹脂を密着する技術の総称。一般的には高周波、あるいは超音波を利用した溶着をいう。 |
ウォーターマーク | オフセット印刷において、版に供給する水の量が多いとインキの版への転移が抑えられ、水の過剰分が筋状に濃度を低下させた不良印刷物をあす事がある。その濃度の低い部分をいう。 |
ウォーターマーク インキ |
すかし用インキ。アラビアゴム液をグリセリンに混合した水性低揮発性インキが一例で、ゴムまたは金属版を用いて印刷する。 |
浮汚れ | インキまたはインキ中の顔料が湿し水に浮いたり、懸濁(液体中に個体の微粒子が分散した状態)したりする事で、版面上に発生するオフセット印刷の汚れ。 |
埋まり | 印刷時に生じるトラブルの一つ。ネームおよび写真のシャドー部の非画線部に、紙粉またはインキ顔料が埋まり、印刷再現トラブルが生じる現象。 |
裏移り | 積み重ねられた印刷物の状態で生じるトラブルで、用紙表面または裏面のインキがその反対面に転移する現象。 |
裏抜け | 表に印刷したインキの中の成分の一種が紙の裏ににじみ出る現象。 |
え
エコマーク | 環境への負担が少なく、環境保全に役立つと認められた商品に付けられるマーク。 |
エッジ強調 | 画像処理や、光学処理によってエッジに濃淡のレリーフを付け輪郭を強調する事。 |
エマルジョン インク |
溶剤型または油性インキを水と混合し、W/Oエマルジョンとしたインキ。 印刷面がマットになる事が特徴とされ、火災の危険が少なく、臭気が少ない利点がある。 |
エンボス紙 | 凹凸模様が彫刻してあるエンボスロールにより、表面に凹凸加工を施した紙。 |
お
凹版印刷 | 版面の凹んだ部分にインキを満たして印刷する印刷方式。凸版印刷、平版印刷とともに基本的な印刷方式である。写真技術を利用した凹版印刷をグラビア印刷と言う。 |
黄変 | オーバープリントワニスや淡色インキの印刷面が経時と共に黄味に変色する事、ブリキ印刷の焼付け乾燥によって黄味に変色する事、紙自体が経時で変色する事をいう。 |
オーバープリント | 印刷の際に下地の色の上に、文字やロゴ等を刷り重ねる事をいう。「のせ」ともいう。 |
オーバーレイ | 凸版印刷におけるムラ取り法の事。 Photoshopでは重ね合わせたレイヤーを元に画像処理する描画方法の事をいう。 |
オフセット印刷 | 版からインキ直接被印刷物に印刷しないで一度転写体に転移され、そのインキがさらに被印刷物に移される印刷方式。現在の平版印刷は特殊なものを除いて、このオフセット形式が主流。 |
表刷り | 透明なフィルム素材の表側から印刷する事。裏刷りに対して使い分けをする。 |
オンデマンド印刷 | 必要な時に必要な部数を印刷すると言うシステムの事。在庫を持たないで供給する手法の一つ。 |
オンライン入稿 | 原稿を印刷会社に入稿するとき、原稿をデジタルデータの形で通信回線等を利用して行う事。 |