印刷用語集
た
退色 | 印刷物、紙等の色が変色し薄くなる現象。 |
大豆油インキ | 環境保護を目的に、印刷インキの揮発性有機化合物を低減するために使用する溶剤の一部を大豆油に置き換えたインキ。=(ソイインキ) 油系の揮発性有機化合物の量を減らし、あるいはまったく使用しない事で、大気汚染、地球温暖化等の環境負荷を軽減する効果が認められている。 |
ダイレクト印刷 | 版を作成せずに印刷を行う方式、およびこの方式を利用した印刷システム。 |
多色印刷 | 製版方法や印刷方法に関係なく、2色以上のインキを使って刷り重ねる印刷の総称を「多色印刷」という。 |
タックバランス | オフセット多色印刷において、ウェット印刷する場合、刷り順によってタック(平凸版印刷インキの粘着性を数値化したもの)を変化させる事により、重ね刷りが容易になる。一般的には先刷インキのタックは高く、後刷インキにしたがって低い。使われる用紙、印刷スピード、印刷室温度、インキ量、画線部の面積、インキの湿し水特性等によって変わる事がある。 |
ダブリ | 同一版の印刷画線が二重三重にずれて印刷される現象。ダブリには単色印刷で起こる単色ダブリ、多色印刷時に起こるオフセットダブリがある。 |
ダブルトーン | 同一原稿から調子の異なる2種類の版を作り、それぞれ異なった、あるいは同じ色のインクで印刷する方法。グラデーションの豊富な印刷物になる。 |
タブロイド判 | 新聞判型の一種。通常の新聞判型の半分程度の小型のものをいう。 |
ダルアート紙 | 塗工紙の艶消し仕上げの一つ。印刷された部分のみ冴えた光沢が得られ、印刷されてない白紙面は半光沢のダル調の仕上がりになる。 |
ち
中質紙 | 化学パルプが70%以上で、残りは、砕木パルプである印刷用紙。 |
チューブ印刷 | 金属チューブ、プラスチックチューブ、ラミネートチューブへの印刷の総称。 |
チョーキング | 印刷後、インキ中のビヒクル成分が紙に吸収され顔料分だけが紙表面に残るため、指でこすると容易にとれてしまう現象。 |
つ
坪量 | 紙および板紙の重量表示方法で、一定面積当たりの重量で表示する。 |
艶紙 | 片面塗工紙にフリント光沢またはブラシ光沢仕上げ等を施して光沢をつけた紙。 |
艶消しアート紙 | 平滑性を高くし、光沢を低く仕上げたアート紙。 |
て
デジタル印刷 | 原稿となる文字・画像等のデジタルデータをフィルム等の中間媒体を使わないで直接刷版または被印刷物に出力する印刷技術。 |
ティンティング | 印刷中、版面で起こる浮汚れの一つ。版面の非画線部にインキが薄くにじみ出たり、インキが付着するようになり、印刷物が汚れる事。 |
点字印刷 | 2行3列に配列されている凸状の点を印刷により形成する方法。この点字は、点の存在をおもに指先で触りながら文字として読み取られるものである。 |
転写印刷 | 特殊印刷の一方式であり、材質・形状的に直接印刷しにくい被印刷体に印刷する場合、あるいは多色図柄を1回で被印刷体上へ形成する場合に用いられる。印刷には種々の版式が使用されるが、図柄の形成は転写紙上に逆刷りで行われる。 |
と
透過原稿 | 透過光で見る事が出来る原稿。主としてカラーフィルムの事。 |
陶器印刷 | 陶器に絵付けを行う印刷の方法。スクリーン印刷による直接印刷方法と、特殊転写紙に印刷された図柄を陶器に転写し、焼成によって発色させ固定させる方法とがある。 |
当方紙 | 印刷物の受注のさい、印刷会社側が印刷用紙の購入、準備をする事をいう。出版社等の発注者が用意して支給するのを、印刷会社からみて先方紙というのに対する語。 |
透明インキ | 光を透過するカラーインキで、とくに分散された顔料の粒子が小さく、ビヒクルとのぬれがよいインキ。下地を被覆する力は小さいが、プラスチックフィルム等に印刷して透過光で見る色彩は鮮明で効果がある。OHP、カラーフィルター用印刷等に有用。 |
通し | 印刷機の生産量を表す単位。通し数ともいう。1色機の場合は、通し数=印刷枚数となるが、4色機の場合は通し数=4×印刷枚数となる。 |
トーンカーブ | グラデーションカーブ、相関カーブともいう。原稿濃度と複製物(網ネガ・網ポジ・印刷物)の濃度の関係を表す曲線。 Adobe Photoshop等の写真加工ソフトでは、このトーンカーブを操作してチャンネルごとに調整を行なう事が出来る。 |
特色 | 印刷基本4色Y・M・K(プロセスカラー)以外に、原稿内容をより忠実に再現するために特別に調合された色(インキ)の事。 |
ドット | モニターやプリンター等の出力装置で、文字やグラフィックを表現する際の最小単位である「点」の事。 |
ドットゲイン | 印刷物の網点が、指定した網点よりも大きくなる現象を指す。 印刷時の圧力が強い、インキが軟らかいとドットゲインは大きくなる。よい印刷再現を得るにはドットゲインを出来るだけ小さくする事が大切である。印刷版を作る工程であらかじめ網点を小さく再現させておく事が通常行われている。 |
凸版インキ | 凸版印刷に用いられるインキの総称であり、凸版の印刷版面から直接に紙その他の印刷素材に転移される方式に使われるインキ。 |
凸版印刷 | 凹凸のある版の凸部にインキを付け、紙等に押圧してインキを転移して印刷する法。 |
ドブ | 断裁の際のズレを考慮した、仕上がり線から3mm程度の余白の事。 |
ドライオフセット | 湿し水を使わないオフセット印刷で一般に凸版を使う。湿し水を使う一般のオフセットに対しての呼び方。 |
ドライダウン | 紙への印刷直後の印刷物は、顔料、樹脂、溶剤がバランスよく塗膜を作るために光沢がよいが、乾燥する過程で一部の樹脂や溶剤分が浸透する事によって印刷表面の光沢が低下する現象をいう。 |
トラッピング | 多色印刷時における見当ずれにより、色の境界部分において下色が現れてしまう事を防ぐため、隣接する一方の色の一部を重複させて印刷する処理の事。 |
トンボ | 製版、印刷工程で、工程内の品質管理の指標、印刷体裁の指標および製本加工の位置合わせとして使用するマーク。 |